LAW41〜

■■■クリケット競技規則■■■

1980年改正版
Marylebone Cricket Club 承認 日本クリケット協会公認公式規則集
発行:日本クリケット協会 発行人:山田 誠

LAW41 フィールダー

  1. フィールディング・ザ・ボール
    フィールダーは身体のどの部分でボールを止めてもよいが、故意にそれ以外の方法で止めた場合、5ランがバッティングサイドの得点に加えられる。得点がなかった場合はペナルティーとして5ランがバッティングサイドに与えられる。この場合直前のランはバッツマンが交差した時点で認められる。ランがストライカーのヒットによるものであればストライカーに、そうでなければそれぞれのケースにより、バイ、レッグバイ、ノーボール、ワイドボールとして記録される。
  2. オンサイドフィールダーの人数制限
    ポッピングクリース後方のオンサイドフィールダーの数は、ボーラーの投球がされる瞬間まで3人以上であってはならない(ただしウィケットキーパーを除く)。この規則違反があった場合、ストライカーズエンドのアンパイアはすぐに「ノーボール」のコールとシグナルをする。
  3. フィールダーのポジション
    インプレー中は、投球がストライカーのバットか身体に当たるか、ストライカーのバットを通過する瞬間まで、ボーラー以外のフィールダーの身体の一部がピッチ(長さ20.12m、幅3.05m)を越えて中に入ってはならない。この規則違反があった場合、ボーラーズエンドのアンパイアはすぐに「ノーボール」のコールとシグナルをする。LAW40.1(ウィケットキーパーのポジション)参照。
  4. フィールダーのヘルメット
    フィールダーがヘルメットを使用せずグラウンド内に置く場合は、ウィケットキーパーの後方に置かなければならない。インプレー中ボールがヘルメットに当たった場合、LAW41.1および注意(a)と同様にペナルティーとして5ランがバッティングサイドに与えられる。
注意
  1. バッツマンのエンドの交代
    上記1の5ランはペナルティーなので、バッツマンはエンドを交代しない。


LAW42 アンフェアプレー

  1. キャプテンの責任
    両キャプテンはゲームがクリケット精神、LAWSに基づいて行われることについて常に責任を負っている。
  2. アンパイアの責任
    フェアプレーとアンフェアプレーについての判定は、アンパイアのみが行う。
  3. アンパイアによる試合中断
    アンフェアプレーがあった場合、アンパイアはアピールによらず「デッドボール」のコールとシグナルをして試合を中断するが、LAWSによって定められている場合以外、アンパイアは試合の進行を中断させてはならない。
  4. ボールのシーム(縫い目)を押し上げる行為
    選手はどんな理由があってもボールのシームを押し上げてはならない。違反があった場合、アンパイアはボールを同程度のコンディションのものと交換する。注意(a)参照。
  5. ボールのコンディションを変える行為
    時間浪費にならない範囲でフィールダーがボールを磨くことはできるが、人工の素材を使用したり、地面にこすりつけたり、その他の方法でボールのコンディションを変えてはならない。
    この規則違反があった場合、アンパイアは協議した後そのボールを同程度のコンディションのものと交換する。
    この規則はフィールダーがボールを乾かしたり、泥を取ったりすることを禁止するものではない。注意(b)参照。
  6. ストライカーに対する妨害
    フィールダーがストライカーのバッティングの際に、言動でそのストライカーを妨害したとアンパイアが判断した場合、「デッドボール」のコールとシグナルをする。
  7. バッツマンのランニングに対する妨害
    フィールダーが故意にランナーを妨害した場合、アンパイアは「デッドボール」のコールとシグナルをする。この場合、妨害があった時点でのラン(進行中のランも含む)やバウンダリーは認められる。
  8. ファースト・ショート・ピッチド・ボール
    ボーラーがストライカーを脅かすためにファースト・ショート・ピッチド・ボールを投球したとボーラーズエンドのアンパイアが判断した場合、それはアンフェアプレーとみなされる。注意(d)参照。 アンパイアはストライカーの技術を考慮に入れて、投球の長さ、高さ、方向がそのストライカーにとって危険であり、かつ故意に投げられたものと判断した場合、ファースト・ショート・ピッチド・ボールの判定をする。 このようなアンフェアな投球があった場合、ボーラーズエンドのアンパイアは以下のように処置する。
    1. アンパイアは「ノーボール」のコールとシグナルをして、まずボーラーに警告を与える。さらにそのことをもう一方のアンパイア、フィールディングサイドのキャプテン、バッツマンに知らせる。
    2. この警告が無視された場合、アンパイアは上記の処置をもう一度繰り返し、ボーラーに対してこれが最後の警告であることを知らせる。
    3. これらの警告はそのボーラーがエンドを交代した後も有効である。
    4. 上記の警告が無視された場合、ボーラーズエンドのアンパイアは以下のように処置する。
      1. すぐに「ノーボール」のコールとシグナルをし、ボールがデッドになった時点で、そのボーラーを別のボーラーと交代させオーバーを続行するが、交代するボーラーはその前後のオーバーを連続して投球することはできない。LAW22.7(オーバー途中でボーラーが投球できなくなった場合)参照。
      2. 違反をしたボーラーの同イニングでの投球を禁止する。
      3. インターバルのため選手がフィールドから離れたらすぐに、バッティングサイドのキャプテンに何が起こったのかを知らせる。
      4. フィールディングサイドの責任者、および試合主催者にアンフェアプレーのあったことを報告する。その後フィールディングサイドの責任者ならびに試合主催者は、そのボーラーに対して適当な制裁を与える。
  9. ファースト・ハイ・フル・ピッチ(1993年5月5日、MCC特別総会にて改正承認)
    ファースト・ハイ・フル・ピッチはアンフェアである。
    ファースト・ハイ・フル・ピッチとは、投球がストライカーがクリースで直立した状態における腰の位置より上にノーバウンドで通過した、もしくは通過したであろうと思われる投球のことである。この場合、いずれかのアンパイアは「ノーボール」のコールとシグナルをする。その後の警告、報告等の処置はLAW42.8(ファースト・ショート・ピッチド・ボール)と同様である。
  10. 時間浪費
    時間浪費はアンフェアである。
    1. フィールディングサイドのキャプテンが時間浪費をしたり、自チームの選手に対してそうするように指示を与えた場合、ボーラーズエンドのアンパイアは以下のように処置する。
      1. まずフィールディングサイドのキャプテンに警告を与え、もう一方のアンパイアに何が起こったのかを知らせる。
      2. この警告が無視された場合、上記の警告を繰り返しフィールディングサイドのキャプテンにこれが最後の警告であることを知らせる。
      3. 選手がインターバルのため、フィールドから離れたらすぐにそのことをバッティングサイドのキャプテンに知らせる。
      4. これらの警告が無視された場合、フィールディングサイドの責任者、および試合主催者にそのことを報告する。その後フィールディングサイドの責任者ならびに試合主催者は、そのキャプテン、選手に対して適当な制裁を与える。
    2. ボーラーが投球の際、必要以上の時間浪費をした場合、ボーラーズエンドのアンパイアが行う「ノーボール」のコール、その他の警告、報告等の処置は上記と同様である。
    3. バッツマンがLAW31(タイムドアウト)以外で時間浪費をした場合、ボーラーズエンドのアンパイアは以下の処置を行う。
      1. まずバッツマンに警告を与え、もう一方のアンパイアにそのことを知らせる。選手がインターバルのためグラウンドから離れたらすぐにバッティングサイドのキャプテンに何が起こったのかを知らせる。
      2. この警告が無視された場合、上記の警告を繰り返しバッツマンにこれが最後の警告であることを知らせる。
      3. 選手がインターバルのためフィールドから離れたらすぐにそのことを両キャプテンに報告する。
      4. これらの警告が無視された場合、バッティングサイドの責任者、および試合主催者にそのことを報告する。 その後バッティングサイドの責任者ならびに試合主催者は、その選手に対して適当な制裁を与える。
  11. 選手がピッチにダメージを与える行為
    アンパイアは、いずれかのサイドのボーラーに有利となるようピッチにダメージを与える行為を禁止する。注意(c)参照。
    1. フィールディングサイドの選手がピッチにダメージを与えた場合、上記10(a)と同様に処置する。
    2. ボーラーが投球後のフォロースルーの動作中、ピッチにダメージを与えた場合、ボーラーズエンドのアンパイアはまずそのボーラーに警告を与える。この警告が無視された場合、「ノーボール」のコール、その他の警告、報告等の処置は上記と同様である。
    3. バッツマンがピッチにダメージを与えた場合、ボーラーズエンドのアンパイアは上記10(c)と同様に処置する。
  12. バッツマンが不当にランを狙う行為
    ボーラーがランアップしている間にバッツマンがランを狙おうとする行為は、ボーラーがそのバッツマンをランアウトにしようとしないかぎりアンフェアとなる。LAW24.4(ボーラーが投球前にストライカーズウィケットにスローイングした場合)、LAW24.5(ボーラーが投球前にノンストライカーをランアウトにしようとした場合)参照。アンパイアはこの場合、すぐに「デッドボール」のコールとシグナルをし、バッツマンをもとのエンドに戻す。
  13. 選手のマナー
    選手がアンパイアの指示に従わず、アンパイアに対して言動で異議を唱えたり、そういう態度を示したり、あるいは試合に悪影響を与えるような行為をした場合、まずアンパイアはそのことをもう一方のアンパイアに知らせた後、そのチームのキャプテンに対してその選手に警告を与えるよう求める。この警告が無視された場合、アンパイアはすぐにそのことをそのチームの責任者および試合主催者に報告する。その後そのチームの責任者ならびに試合主催者はその選手に対して適当な制裁を与える。
注意
  1. ボールのコンディション
    アンパイアは試合中、できるかぎりにおいてボールのコンディションを調べる必要がある。
  2. 濡れたボールに対する処置
    試合中、濡れたボールをタオルやおが屑を使って乾かしてもよい。
  3. デンジャーエリア
    ピッチ上のデンジャーエリア(両ポッピングクリースの前方1.22m地点のミドルウィケットを中心とする幅60.96cmを結ぶライン内)は投球の際、ボーラーによってダメージが与えられないようにする。
  4. ファースト・ショート・ピッチド・ボール
    ファースト・ショート・ピッチド・ボールとは、投球が手前でバウンドした結果、ストライカーの通常のバッティングポジションにおける肩の位置より高い所を通過した、もしくは通過したであろうと思われる投球のことである。
  5. バッツマンによる時間浪費
    例外的な状況を除き、バッツマンはボーラーがランアップを開始した時点で、打つ準備を整えていなければならない。